【書評】『ザ・コーチ』

総評

★★★☆☆

ザ・コーチ - 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』

ザ・コーチ - 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』

目的達成をする方法を対話形式で書いた本。
達成したい目的を立て、それが達成されるとはどういった状態なのかというゴールを設定し、
ゴールを達成したビジョンを持ち、マイルストーンとなる目標を置いていく。
単に目標を置くの違い、こうすることでモチベーション高く行動していくことができる。

感想など

こういった目的達成は、自分の中でも定期的に振り返りをしなければいけないと感じた。
これが当たり前だと思う人もたくさんいるとは思うが、
きちんと意識的にやっていくのが大切だと思う。
対話形式なので、読みやすくていい感じだと思う。

本を書きました!『図解入門 最新 データサイエンスがよ~くわかる本』

まとめ

『図解入門 最新 データサイエンスがよ~くわかる本』を書きました。(2019/1/23 出版)

ビジネスマン向けに、データサイエンティストの業務や周辺知識を含めてざっくりと解説した本です。
データサイエンスを用いたビジネス上の事例から、簡単な理論の説明、データ構築基盤についてなど、 データサイエンス関連の話題をビジネスサイド・技術サイド含めて広く浅く解説しています。

対象とする読者

  • データサイエンスという言葉は知っているが、実際にはどのような業務や役割があるのかを知りたい人
  • データサイエンスをビジネスに導入したいと思っている人

その他

私自身は理論の説明部分を担当しました。
統計学機械学習、深層学習を、なるべく数式を用いずに、ざっくりと説明しています。
厳密さには欠けるものの、イメージが付くような表現を心がけました!

【書評】『暗号解読 上』サイモン・シン

総評

★★★★★

暗号解読(上) (新潮文庫)

暗号解読(上) (新潮文庫)

人類の歴史において、メッセージを隠したいという欲望と隠されたメッセージを解読したいという欲望がぶつかりながら、
暗号技術の発達を紐解いた本。
単なる技術の紹介ではなく、暗号作成者と暗号解読者のせめぎあい、エピソードによって読み物としてもかなり面白く読むことができる。

感想など

  • 第一次世界大戦から第二次世界大戦中のドイツ軍と連合軍との間の暗号解読のせめぎあいは胸熱エピソード。
  • ドイツ軍のエニグマを解読した、情報科学の第一人者であるチューリングは、同性愛者という理由で精神病院に追いやられ、
    うつ病で自殺してしまった。あんな優秀な人材を愚かな社会制度によって失ってしまうという板ではかなり大きい。
  • エニグマの機構は結構複雑なのだが、簡単な換字式暗号から順番に説明されていて、前提知識がなくてもわかるように説明されているその説明の能力がすばらしい。

次に読む本

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

下巻も面白そう。

暗号技術入門 第3版

こちらも暗号技術を分かりやすく解説した本。 こちらは物語というより、技術や数学の解説に寄っている。
ソフトウェアエンジニアだったら必須な暗号や認証系の知識をこちらも分かりやすく解説してくれている。

【書評】Surely You're Joking, Mr. Feynman!

総評

★★★★☆

Surely You're Joking, Mr. Feynman!: Adventures of a Curious Character

Surely You're Joking, Mr. Feynman!: Adventures of a Curious Character

邦題は『ご冗談でしょう、ファインマンさん』

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)

ノーベル物理学賞受賞者のファインマン先生の自叙伝。
小さいときから教授になってまでの多数のエピソードが面白い。

面白かった点

  • ファインマンの天才エピソードが面白い。
  • いたずらエピソードも面白い。 とくに、鍵開けの話が印象に残っている。
    初期のパスワードで解錠試したら、かなりの数の錠前が空いた話は、今でもあるあるかと思う笑

気になった点

  • 専門用語が出まくる回の話は読んでいてちょっとわからんかった。

  • 戦時中の原爆の研究について、誇らしげには語るものの反省などは見られない。 原爆の影響とかあまり考えていなかったのかなーと思う。

その他感想

Audibleを聞きながらトータルで1年以上かけて読み終わった。
Audibleたまーに音が飛ぶことはあるが、すごく英語の勉強になった。

次に読む本

George R. R. Martin's A Game of Thrones 5-Book Boxed Set (Song of Ice and Fire Series): A Game of Thrones, A Clash of Kings, A Storm of Swords, A Feast for Crows, and A Dance with Dragons

読みたいけど、めちゃくちゃ長そう。

I Can't Make This Up: Life Lessons (English Edition)

こっちはユーモラスで面白いらしいので、これ読もっかな。

【書評】『世界一やさしい問題解決の授業』渡辺健介

総評

★★★★☆

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

子供向けに問題解決の方法を書いた本。
イラストが豊富に書かれてたしかにやさしくて読みやすい。

対象の読者

  • 人生で困難なこと、達成したいことがあるが、どのようにアプローチすればよいかわからない人
  • 問題解決系の本を読んだことがない人
  • 問題解決系の本を読んでみてとっつきにくいなと思った人

良かった点

  • 問題解決っていうと変に解釈する人もいるかも知れないが、 要は目標をうまい方法論をつかって達成しようという話。

  • 小学生にはちょっと難しいかもしれないが、中学生くらいなら全然理解できると思う。

  • どうせどうせ子ちゃん、評論家くん、気合でゴーくんよりも、問題解決キッズの方が明らかに目標を達成できる。
    まずはマインドを問題解決にする必要がある。

  • MECEな分解など、やってる人にとっては当たり前かもしれないけど、 意識的にやっていくのが重要なんだと改めて思った。

  • 今まで何となくやってきたが、目標を立てて細分化し、打ち手を考えていこうと思う。

次に読む本

もともと起業家のけんすうさんが薦めてたので読み始めた。

次はもっと本格的に書かれた、

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

を読み直そうかと思う。

【書評】『起業家』藤田 晋 著

総評

おすすめ度:★★★★☆

起業家 (幻冬舎文庫)

起業家 (幻冬舎文庫)

サイバーエージェント代表取締役社長の本。
華やかに見える会社経営の裏ではジレンマとプレッシャーを感じていたそう。

感想

自分も起業をして、共感できる点がたくさんあった。
受託開発は日銭を稼げるが線形的にしか成長できない。
一方でWebサービスは成長すれば大きいが、それまでには時間も費用もかかる。
単にジレンマだよね、で終わらせるのではなく、きちんと戦略を立てていきたい。
具体的には月に0.6くらいで受託の仕事をこなしつつも、
自社サービスのリリース日を設定し、どんどん作っていく。

売上や規模、サービスのKPIなど、 今はぼんやりとして考えていなかったが、今月中に明確にしようと思う。

次に読む本

実際にどう起業していくかについては

起業の科学 スタートアップサイエンス

がすごく参考になる。

もっと起業のこととか経営のことも勉強していきたい。

書評『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』

総評

おすすめ度:★★★★☆

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

アジャイル開発でのスクラム導入方法をマンガを交えながら分かりやすく書いた本。
理論だけではなく現場でどのように進めていくかという実践方法が書かれている。
スクラム開発をしたいと思っている人の最初の一冊として決定版。

対象の読者

  • なんちゃってアジャイル開発を脱却し、しっかりとスクラムを導入したい人
  • スクラムの考え方は分かったが、実際にどのようにすれば良いか悩んでいる人

良かった点

スクラムガイド は公開されているが、訳も変だし抽象的で分かりにくい。
この本では、もっと噛み砕いでプロジェクトオーナーやスクラムマスターのロールの説明や、
スプリントなどのスクラムイベントの説明がされていてよかった。

  • マンガ

ストーリー仕立てになっていて、マンガだけパラパラ見ても実際の開発のイメージが湧く。

どうしたら現場で現実にスクラムを運用できるかのプラクティスがたくさん解説されているのが素晴らしかった。
自分自身が自身がどうやってスクラムガイド読んで、じゃあ開発でどうやろうかという時に呆然としていた時だったので、
まさに救世主の一冊となった。

悪かった点

あくまでも実践のための本なので、 包括的にアジャイル方法について細かく述べているわけではない。
本にも書いているが、スプリントレトロスペクティブについてなど、述べきれていいない部分もある。
その分読みやすさを重視しているので、「スコープ」を調整したんだと思うw

その他メモ・感想

これを参考にしながら、スクラムの方法自体を改善しながら開発を進めて行きたい。 スクラムは良く、「理解は容易、習得は困難」というけれど、 単に理論だけでは実践方法はわからないよねってことだと思う。

次に読む本

巻末に理解を深めるために読んで欲しい文献が載っている。

スクラムガイド

スクラム入門

塹壕よりScrumとXP』

アジャイルサムライ――達人開発者への道

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

新装版 達人プログラマー 職人から名匠への道

自分が目を通した資料の簡単な感想を上げていくと

  • スクラムガイドは目を通しておくと良いかもしれないが、訳が読みにくいし抽象的。

  • アジャイルサムライは、スクラムだけでなくアジャイル一般のプロジェクトの調整法が書かれていて参考になる。 品質・期限・スコープの内、品質と期限が固定されているならスコープを変えるしかない。

  • 達人プログラマープログラマーの心構えなどを書いた本。古典だが、参考になる点はたくさんある。最近新装版が出た。

自分としては次に、

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

を読もうかと思う。