書評『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』
総評
おすすめ度:★★★★☆
- 作者: 西村直人,永瀬美穂,吉羽龍太郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/02/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アジャイル開発でのスクラム導入方法をマンガを交えながら分かりやすく書いた本。
理論だけではなく現場でどのように進めていくかという実践方法が書かれている。
スクラム開発をしたいと思っている人の最初の一冊として決定版。
対象の読者
良かった点
- スクラム理論の解説
スクラムガイド
は公開されているが、訳も変だし抽象的で分かりにくい。
この本では、もっと噛み砕いでプロジェクトオーナーやスクラムマスターのロールの説明や、
スプリントなどのスクラムイベントの説明がされていてよかった。
- マンガ
ストーリー仕立てになっていて、マンガだけパラパラ見ても実際の開発のイメージが湧く。
- スクラム実践方法の解説
どうしたら現場で現実にスクラムを運用できるかのプラクティスがたくさん解説されているのが素晴らしかった。
自分自身が自身がどうやってスクラムガイド読んで、じゃあ開発でどうやろうかという時に呆然としていた時だったので、
まさに救世主の一冊となった。
悪かった点
あくまでも実践のための本なので、
包括的にアジャイル方法について細かく述べているわけではない。
本にも書いているが、スプリントレトロスペクティブについてなど、述べきれていいない部分もある。
その分読みやすさを重視しているので、「スコープ」を調整したんだと思うw
その他メモ・感想
これを参考にしながら、スクラムの方法自体を改善しながら開発を進めて行きたい。 スクラムは良く、「理解は容易、習得は困難」というけれど、 単に理論だけでは実践方法はわからないよねってことだと思う。
次に読む本
巻末に理解を深めるために読んで欲しい文献が載っている。
『塹壕よりScrumとXP』
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~
アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き
自分が目を通した資料の簡単な感想を上げていくと
スクラムガイドは目を通しておくと良いかもしれないが、訳が読みにくいし抽象的。
アジャイルサムライは、スクラムだけでなくアジャイル一般のプロジェクトの調整法が書かれていて参考になる。 品質・期限・スコープの内、品質と期限が固定されているならスコープを変えるしかない。
自分としては次に、
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~
を読もうかと思う。