【書評】『入門Git』はGitの理解を深めるのに最適
書籍情報
濱野純『入門Git』秀和システム 2009
総評
おすすめ度:★★★★☆
「入門」とは書いてあるが、Gitの基本的な使い方(addしてcommitして...)を一通りできるようになった人が更にGitを理解するための本。著者がGitプロジェクトのオーナーで有ることもあり、Gitの設計思想、仕組みなどがよく分かる。
目次
- gitとは
- gitの基本概念
- インストールと初期設定
- 独りで使う
- 2か所で使う
- グループで使う
- ブランチを使った開発
- 分散環境とブランチとの関連
- 変更履歴を追いかける。
- パッチベースのワークフロー
- ゴミファイルの無視
- 構成変数
- リモートリポジトリ定義
- ファイルアトリビュート
- 歴史の2分探索
- 間違いからの回復
- リポジトリの出版公開
- gitの周辺
どんな人が読むといいか
- 業務でGitを使うが、チュートリアルをとりあえず終わらせてなんとなくGitを使っている人
- なんでGitにはstagingとかあるの?と疑問に思っていた人
- ブランチ?枝のこと?ぐらいの理解の人
良かった点
- 2章のgitの基本概念はデータ構造から説明してくれて、gitへの理解が進んだ。結局はcommitにまとめられて、それが家系図となっている。そこにbranchがくっついたり、commitをまとめたり、commitをマージしたりしていく。
- 16章ではgit resetやreflogなども解説されており、失敗した時の修正方法などが学べた。
悪かった点
- いかんせん古い本なので、メールのパッチでの開発フローの部分(10章)などはもう読み飛ばして良い。
- 現在はgithubなどを使っての開発がメインなので、そこは別途補う必要がある。github flowや issue や Pull Requestなど。
メモ
2018/05/03 読了